トピック
    借入、利息および返済(統合取引アカウント)
    bybit2024-11-27 12:52:34
    アプリの場合ウェブサイトの場合

    統合取引アカウント(UTA)では、特定の条件下で資産の借入・返済が可能です。この記事では、借入のトリガー方法、利息の計算方法、返済プロセスなど、システムのしくみについて説明します。

     

     

     

     

     

     借入

    UTAでの借入は、特定のシナリオにおいて自動的にトリガーされます。手動借入はご利用いただけません。

     

    計算式

    • クロスマージン

    借入額 = ABS [Min (0、保有資産 - 買いオプションの必要証拠金 - 正のオプション価値 - 凍結資産)]

     

    • ポートフォリオマージン

    借入額 = ABS [Min (0、保有資産 - 凍結資産)]

    保有資産 = 資産のウォレット残高 + 無期限および先物UPL + オプション価値

     

     

     

    借入のシナリオ

    以下のいずれかのシナリオで借入額が発生した場合は、資産の自動借入がシステムにより実行されます。

     

     

    シナリオ

    具体例

    各取引をカバーするウォレット残高が不足している場合

    1. 田中さんは現在、UTAでUSDCを保有しており、USDT無期限契約注文を発注しています。

    2. 注文が執行されると、1.5 USDTの取引手数料(ポジションの建玉手数料)が発生します。

    3. 田中さんはUSDTのウォレット残高を保有していないため、自動借入額は1.5 USDTとなります。

    無期限契約や先物契約で未実現損失が発生した場合

    1. 鈴木さんはUSDT無期限ポジションを建てており、現在のウォレット残高は50 USDTおよび100 USDCです。

    2. 現在、このポジションには100 USDTの未実現損失があるため、現在の保有資産は-50 USDTとなっています。

    3. 自動借入額は-50 USDT(手数料を除く)となります。この自動借入額は、未実現損益に基づいて変動し続けます。

    USDCウォレット残高がないにもかかわらず、オプション買いの指値注文を発注した場合

    1. 高橋さんはUTAにBTCウォレット残高を保有しており、1,000 USDCについてUSDCオプション買いの指値注文を発注しています。

    2. この金額は、発注が約定された時点でオプションプレミアムとして確保されるため、発注時に1,000 USDCの借入額が発生します。

    3. オプション買い注文が約定されると、借入額はオプションプレミアムとして実現し、USDCウォレット残高から差し引かれます。

    4. オプション買い注文がキャンセルされた場合、借入額は返済されます。

    USDCオプションのポジション価額が減少した場合

    オプションの価値が低下すると、借入額が発生する可能性があります。


    オプション価値 = マーク価格 × 数量

    現物マージン取引機能を有効にしている状態で、マージン取引中に資産の借入が行われた場合

    1. 佐藤さんは100 USDTのウォレット残高を保有しており、現物マージン取引で300 USDTのBTC/USDTを購入します。

    2. 自動借入額は200 USDTとなります。

     

     

     

     

    借入上限

    メインアカウントとサブアカウント間で共有される最大借入限度額を、すべてのお客様に適用します。借入限度額は通貨やVIPレベルによって異なります。詳しくは証拠金データのページをご覧ください。

    例えば、USDTの最大借入限度額が250万USDTである場合、メインアカウントと2つのサブアカウント(AとB)の合計借入額は、この限度額を超えてはなりません。この限度額を超えると、自動返済がトリガーされる場合があります。

     

     

     

     

     

     利息

    借入が行われると利息が発生します。ただし、すべての借入で利息が発生するとは限りません。一部の借入は無利息となります。借入は、実現借入と未実現借入の2種類に分類されます。

     

    実現借入:利息が発生します。

    未実現借入:無利息借入の限度額以内であれば、無利息となる可能性があります。

     

    利息のシナリオ

    借入のシナリオを理解すれば、どの借入が実現済みまたは未実現であるか、あるいは、どの借入が利息の対象となるかがわかります。

     

     

    シナリオ

    実現借入

    説明

    各取引をカバーするウォレット残高が不足している場合

    はい

    取引手数料、資金調達料、決済済みポジションの損失など、ウォレット残高を減少させる取引は実現済み費用です。この借入額は実現借入とみなされ、利息が発生します

    無期限契約や先物契約で未実現損失が発生した場合

    いいえ

    未実現損失は、ポジションが決済されて損失が確定するまでは、実現借入とはみなされません。この金額は、無利息の範囲内であれば無利息です。

    USDCを保有せずにオプション買いの指値注文を発注した場合

    はい

    オプション注文が発注されるとUSDCの借入が発生し、注文が約定されるとプレミアムの支払いに充当されます。オプション買い指値注文の借入額は実現借入とみなされ、利息が発生します。

    USDCオプションのポジション価額が減少した場合

    いいえ

    未実現損失と同じく、オプションの受渡しまたはポジションの決済が行われるまで、価値の低下は未実現となります。この金額は、無利息の範囲内であれば無利息です。

    現物マージン取引機能を有効にしている状態で、マージン取引中に資産の借入が行われた場合

    はい

    現物マージン取引では、実際の現物資産を借り入れることにより注文が行われます。注文が約定されたかどうかにかかわらず、現物マージン取引での借入額は実現借入とみなされ、利息が発生します

     

     



    利息発生と計算方法

    実現借入

    借入が発生すると、利息が1時間ごとに発生します。利息はシステムによって自動的に計算され、17:05、18:05(日本時間)など、各正時の5分後に請求されます。この計算は、その時点の利率と借入額に基づいて行われます。

    UTAの場合、利率は固定ではなく、実時間ベースで変動します。利率の算出方法について、詳しくは「Bybitの変動金利制について」をご覧ください。

     

    未実現借入

    未実現借入は、無利息借入の限度額以内であれば無利息となります。未実現借入額が無利息の範囲を超えた場合は、各正時の5分後に、実現借入と同じ利息計算により、借入額全体に対して利息が請求されます。

     

    計算式

    1時間あたりの利息 = 借入額 × 時間利率




    最大無利息額

    UTAでは、無利息の借入限度額はVIPランクにより異なります。

     

     

    VIPランク

    USDT無利息限度額

    USDC無利息限度額

    一般のお客様

    30,000

    15,000

    VIP 1~3

    50,000

    25,000

    VIP 4~5、VVIP、Pro 1~6 

    70,000

    35,000

     

    注:

    — 無利息限度額はアカウントごとに計算されます。つまり、メインアカウントまたはサブアカウントそれぞれで無利息限度額が異なります。

    — パラメータは市況に応じて変更される場合があります。その場合はお客様に事前通知します。

     

     

     

    違約金

    借入額が最大借入限度額の100%を超えた場合は違約金が発生します。計算式は以下のとおりです。

     

    計算式

    違約金支払額 = 借入額 × 時間利率 × (使用率)3

     

    具体例

    借入額が300万USDT、最大借入限度額が250万USDT、時間利率が0.0001%である場合、違約金は次のようになります。

    使用率 = 3,000,000 ÷ 2,500,000 = 120%

    違約金 = 3,000,000 × 0.0001% × (1.2)3 = 5.184 USDT






     返済

     手動返済

    現在、UTAでは以下の方法で手動返済が行えます。

     

    1. 「返済」ボタンを使用:UTAにアクセスし、「返済」ボタンをクリックして返済します。合計返済額に対して、0.1%の返済取扱手数料(証拠金資産を借入通貨に変換する変換手数料)が適用されます。詳しくはこちらをご覧ください。
    2. 入金または振替:各借入額について、他のアカウントからUTAへの入金または振替を行います。借入額は、ウォレット残高から即時に引き落とされます。
    3. 資産の売却:証拠金資産を現物取引で売却し、借入資産と同じ通貨に変換します。ただし、必要証拠金率(IMR)が100%に達している場合、担保価値比率の高い資産を用いて担保価値比率の低い資産を購入する注文は行えません。担保価値比率はこちらで確認できます。

     

     

     

     自動返済

    自動返済がトリガーされた場合、システムはインデックス価格に基づいて他のプラス残高資産を自動的に借入通貨に変換し、ローンを返済します。

     

    自動返済のシナリオ

    以下のシナリオに該当する場合は、自動返済がトリガーされます。

    1. 維持証拠金率(MMR)が100%またはそれ以上となった場合:負債が完全に返済されるまでは自動返済プロセスがトリガーされ、2%の取扱手数料が発生します。

     

    2. 借入額が最大借入限度額を超えた場合:借入額が最大借入限度額に達すると、借入額が最大借入限度額の90%となるまで自動返済プロセスがトリガーされ、1%の返済取扱手数料が発生します。複数のアカウントで借入を行っている場合は、システムが返済の順序を選択します。この場合、借入額が最も多いアカウントから最も少ないアカウントへと降順で返済が行われます。

     

     

     

    自動返済プロセス:

    Bybitでは遅延自動返済メカニズムを採用しています。これは借入額が最大借入限度額を超えた場合に限り適用されます。

     

    借入額が最大借入限度額の100%に達すると、リマインダーとしてメール通知がお客様に送信されます。借入額が最大借入限度額の100%を下回ると、アカウントは安全なレベルに戻ります。ただし、そのアカウントの借入額が、24時間連続で最大借入限度額の100%以上となった場合、または200%に達した場合(いずれか早い方)は、システムにより自動返済が開始されます。なお、MMRが100%またはそれ以上の場合、遅延自動返済メカニズムは適用されません。

     

    自動返済プロセスは以下のように行われます。

     

    ステップ1:現物/現物マージン取引(指値注文または利食/損切注文)のアクティブ注文、および借入資産を証拠金として使用しているオプション買いのアクティブ注文がシステムによりキャンセルされ、残高がシステムにより凍結および確保されます。

     

    ステップ2:残高がプラスであり借入額がない資産をUTAで保有している場合は、現物/現物マージン取引またはオプション買いのアクティブ注文はキャンセルされず、その資産が自動的に借入資産に変換されます。資産はこちらに記載した強制決済順序に従って売却されます。

     

    ステップ3:現物/現物マージン取引およびオプション買いのアクティブ注文がキャンセルされます。それにより、他の通貨の残高が強制決済順序に従って凍結および確保され、自動的に借入資産に変換されます。

     

     

    注:

    — 自動返済では、借入額が最大借入限度額の90%に減額されるまで(借入額が最大借入限度額を上回っている場合)、またはすべての負債が完済されるまで(MMRが100%またはそれ以上である場合)、ステップ1~3が繰り返されます。
    — 複数の通貨で借入を行っている場合は、システムの自動的な処理により、強制決済順序に従ってステーブルコイン以外の通貨がまず返済され、次にステーブルコインが返済されます。

    — 自動返済プロセス後もMMRが100%を上回っている場合は、デリバティブポジションの強制決済が発動します。詳細は取引ルール:強制決済プロセス(統合取引アカウント)をご覧ください。

     

     

     

     

     借入、利息および返済の履歴を確認する

    借入履歴

     

    アプリでは、「資産」のページから統合取引アカウントに移動し、「借入明細」をタップして借入履歴を表示します。

     

     

    借入履歴では、借入額、時間利率、最大借入限度額、使用率、借入額(無利息)など、各通貨の借入の詳細が確認できます。

     

    • 最大借入限度額:各通貨の最大借入限度額であり、この限度額はメインアカウントとサブアカウントで共有されます。
    • 使用率:メインアカウントとサブアカウントを併せた最大借入限度額の使用率を表示します。
    • 借入額(無利息):未実現損失により発生した借入額や、無利息となる金額を表示します。

     

     




    利息の記録と返済履歴

    アプリでは、「資産」→「統合取引アカウント」「取引履歴」に移動し、取引種類により履歴をフィルタリングします。

     



    返済履歴の表示方法について、詳しくはこちらをご覧ください。

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